今シーズンの生鮮ビンナガ水揚げは、豊漁だった前年と比べると低調に推移した。5~6月の全国主要港の水揚量は前年同期比65%減の8704トン。和歌山・紀伊勝浦などへの延縄物の水揚げは順調だったが、宮城・気仙沼などに水揚げする一本釣物の漁獲が伸びなかった。
6月の全国主要港水揚量は前年同月比64%減の3985トンだった。昨年が豊漁だったため、今年は低調だった印象だが、漁獲が低調だった2019年比ではやや良かった。16~18年同月との比較では3~5割減だったものの、19年同月比では46%増。
7月1~15日の全国主要港の水揚量(速報値)は前年同期比9%増の398トンだったが、これは紀伊勝浦周辺の延縄漁が好調のためであった。同港では1尾10~15キロを主体に水揚げが進み、同期間の水揚量は前年7月の累計(205トン)を上回る273トンとなった。
ビンナガ一本釣漁はシーズンが終わり、ほぼカツオ漁に切り替えたため、気仙沼ではカツオ主体の水揚げが進んでいる。