全国主要漁港における6月1〜20日の生鮮マイワシの水揚量(速報値)は前年同期比2倍の4万5333トンで、あと10日間残しているにもかかわらず、既に統計が残る2000年以降の6月で最多となった。近年は沿岸に漁場が形成されず、まき網で獲られにくかった中サイズのマイワシが、犬吠埼沖のまき網で獲れ水揚げが伸びた。
特に、銚子の水揚量は20日現在で昨年同期比2.1倍の2万3983トンとなり、全体の半数以上を占めた。銚子で水揚げされた魚体は60〜70グラムの2歳魚が中心だった。
主漁場は太平洋系群が犬吠埼沖で、まき網での漁獲が中心。日本海系群は隠岐海峡周辺で中小型まき網による水揚げが中心だった。犬吠埼沖での漁獲が伸びた他、近年水揚げの少なかった日本海側も増え、鳥取・境港の水揚量は同日現在で前年同期比5倍の9628トンとなった。
今後は常磐・三陸沿岸を北上して北部まき網の水揚げが伸び、6月下旬からは道東まき網や棒受網の漁獲量が順調に伸びることが期待できる。