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vol.976

生鮮スルメイカ 6月上旬水揚げ8割減

日本海北上遅れ、浜値6割高

 生鮮スルメイカの水揚げが振るわない。おさかなひろばによると、6月1〜10日の全国主要港の水揚量は前年同期比78%減の335トンだった(速報値)。日本海側では昨年10〜12月ころに生まれたイカを漁獲しているが、(親魚の)産卵時期が遅れ、群れの北上も遅く、生き残りも悪い。全国主要港の平均浜値は6割高のキロ685円だった。
 日本海側の主要港、石川県金沢では1尾約160グラムを主体に、能登沖で漁獲された釣物を水揚げする。1〜10日の水揚量は8割減の255.4トンだった。金沢の水揚げが本格化するのは6月以降であるため、新潟の水揚げとともに、今後の漁模様に期待がかかる。
 宮城県石巻港では、石巻沖で漁獲された1尾10〜50グラムの底引網物を主体に水揚げする。1〜10日の水揚量は59%減の12.7トンだった。
 近年、生鮮スルメイカ水揚量は減少傾向にある。2000年から15年までは年間10万トン前後で推移していたが、16年以降は3万トン前後まで落ち込んだ。21年1〜5月の累計水揚量は前年同期比46.5%減の2098トンにとどまり、00年以降最低レベルで推移している。

   (みなと新聞取材)
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