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vol.879

2019年3月における北部太平洋のマイワシ漁獲状況

1.マイワシ漁獲状況概要


 三陸各港における3月のマイワシの漁獲量は前年の2.4倍であった。女川と石巻でのマイワシの3月の漁獲量は2,310トンで前年同期(1,337トン)の約1.7倍であった(表1)。小名浜から銚子における主要4港のマイワシ漁獲量は34,810トンで前年同期(13,900トン)の約2.5倍であった(表2)。

2.マイワシの体長組成


 金華山沖で今年3月上旬に定置網により水揚げされたマイワシの体長組成は11〜13cm(1歳魚、2018年級群)が主体であり、前年同期では11〜14cm(1歳魚、2017年級群)であった(図1)。茨城県沖で今年3月下旬にまき網により水揚げされたマイワシの体長組成は16〜18cm(2歳魚、2017年級群)が主体であり、前年同期では18〜21cm(3歳魚、2016年級群)であった(図2)。水揚物の体長組成について鹿島沖では前年と違いが見られたが、金華山では前年と類似していた。

3.海況の特徴

三陸北部沿岸は前年よりも3〜5℃低く、その沖合には2〜3℃高い海域が見られた。

4.まとめ

 2017年級、2018年級の豊度が高いことから、漁獲量は三陸海域、常磐海域ともに前年を上回った。大船渡、気仙沼では水温の低下により、漁獲が見られなくなった。また、今年の3月下旬に鹿島沖で漁獲されたマイワシは2歳魚が主体であった。前年の3月下旬に同海域で漁獲されたマイワシは3歳魚が主体であった。前年は3月下旬から4月上旬にかけて銚子沖で20cm以上(3歳魚、2016年級群)が漁獲されたが、今年の3月下旬には20cm以上のマイワシの漁獲はあまり見られなかった。今年は3月時点ではマイワシの北上傾向ははっきりとは見られなかった。



   (漁海況部)
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