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vol.871

我が国の主要浮魚類水揚量と価格の動向:2018年を振り返って

1.はじめに


 ここでは、JAFICが漁況・海況情報の主対象としている重要浮魚類について、市況情報等をもとに、2018年の水揚量を過去5年間と比較するとともに、資源評価における「動向」と比較しました。また価格の動向について、考察しました。※ここで示す水揚量は、JAFICによる主要港における集計値を使用しました。

2. 2013〜2018年の主要浮魚類水揚量の動向


@マイワシとカタクチイワシ(生鮮)

Aサバ類(マサバ・ゴマサバ生鮮)とマアジ(生鮮)

Bスルメイカ(生鮮と冷凍)

Cサンマと秋サケ(生鮮)

Dカツオ(生鮮)

3. 2013〜2018年の主要浮魚類水揚量と価格の動向


@マイワシとサバ類

Aルメイカ(生鮮と冷凍)

Bサンマとアカイカ

Cカツオ(生鮮)

4. 水揚量まとめ


○全国の水揚量の近年の推移はおおむね資源評価結果と一致していました。ただし、資源評価結果(動向)は同じ魚種でも系群により異なる場合があります。
○近年はマイワシとサバ類(特にマサバ太平洋系群)の資源量と水揚量が増加する一方、カタクチイワシ・スルメイカ・サンマでは減少傾向にあります。このような状態は1970年代にも認められ(参考図)、魚種交替の兆候とも見られます。
○サンマ、カツオ、サケ、マサバ太平洋系群については、外国船(含:IUU)による漁獲や環境変動(カツオについては来遊状況)を注視する必要があります。


参考 2015〜2018年の主要魚種の月別産地単価(円/kg)

参考 スルメイカの水揚量の推移(生鮮と冷凍:漁期年の場合)
参考 2015〜2018年度(平成27〜30年度)の主要浮魚類の資源評価結果:資源の動向

系群:資源の変動単位
遺伝的に他の生物集団と区別できる集団、あるいは遺伝的に区別できなくとも、産卵期、産卵場、分布、回遊、成長、成熟、生残など、独自の生物学的特徴を有する場合が多い。

動向:資源量(資源量指数、漁獲量)の過去5年間の推移から「増加傾向・横ばい・減少傾向」に区分したもの。
注:すなわち今後の予測ではない。
出典:http://abchan.fra.go.jp/

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