2018 年11 月の道東沖における主要5 港のマイワシ水揚量(たもすくい網)は539 トンであり、前年同期(35 トン)のであった(表1)。たもすくい漁が11 月22 日まで継続して水揚があったため、(前年は11 月1 日に終漁)今年はマイワシの水揚げが極めて多かった。
八戸から石巻における主要8 港のマイワシの11 月の水揚量は8,716 トンで前年同期(12,929 トン)の67%であった(表2)。小名浜から銚子における主要4 港のマイワシの水揚量は290 トンで前年同期(4,215 トン)の7%に過ぎなかった(表3)。
金華山沖で今年11 月中旬にまき網によって水揚されたマイワシの体長組成は15〜17cm(1 歳魚)が主体であった。20cm前後(2〜3 歳魚)も漁獲された。前年11 月上旬にまき網に水揚されたマイワシの体長組成は16〜18cm(2 歳魚)が主体であった(図1)。九十九里沖で今年11 月にまき網で漁獲されたマイワシの体長組成は12〜14cm(0 歳魚)が主体であった(図2)。
今年は道東沖の水温の低下が遅く、三陸沿岸の水温が高かった(図3)。三陸沿岸の水温が高く、漁場の南下が遅れているため、道東沖たもすくい漁の11月以降の継続や漁獲量の体長が小さいなど前年との差異がうまれたと考えられる。
今後、親潮がさらに南下し降温が進むため、三陸海域において道東から南下する2〜3歳魚が中心に漁獲されると考えられる。常磐海域では引き続き0〜1歳魚が漁獲されるが、1〜2歳魚も混じると考えられる。
(漁海況部)