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vol.811

アキサケ好調な水揚げ続く(9/30)

早くも5万トン超え

 今期の北海道のアキサケ定置網漁は、産卵親魚を確保するため、例年より一週間遅い8月30日に解禁になった。 今年は震災年にふ化放流した4歳魚が多く帰って来る年であることから、当初は不漁になるのでは危惧された。この予想に反して、今のところ好調な水揚げが続いている。 9月29日現在の累計水揚量は51,361トンで、昨年同期の48,823トンに比べ5%増となっている。 過去5年と比較すると平成21年の61,002トンには及ばないものの、25年の4万9千トン、22年の4万4千トン、24年の3万7千トン、23年の3万6千トンと、今年は21年に次ぐ水準の漁獲となっている。

 北海道のアキサケの水揚量は10万〜20万トンの幅で推移しており、20万トンを豊漁とすれば10万トンが不漁、15万トン前後が並漁といえる。近年で最高だったのが15年の20万6千トンで、 16年の18万3千トン、17年の17万6千トン、18年の16万3千トン、19年の15万7千トンと年々減少。20年の11万5千トンから、21年には15万1千トンまで回復したものの、 22年の12万3千トン、23年の11万トン、24年の9万9千トンと不漁傾向が続き、25年は12万2千トンとやや増加した。

9月下旬に盛漁期迎える

 22日の水揚げは6,084トンと、今期最高の漁獲を記録。例年、北海道のアキサケの盛漁期は9月下旬(24年は10月上旬にずれた)で、10月中旬までまとまった水揚げがみられ、10月下旬以降は水揚げを徐々に減らし、 11月末で終漁となる。今年の9月下旬は29日までではあるが2万5千トン弱で、平成21年の3万5千トンより1万トン少なく、他の年よりも少ないのがやや気になる。

今年は昨年より1割大きい

 今年の魚体の特徴として、5歳魚が多いことから平成25年と比べ魚体が6〜9%大きく、平成24年と比べ12〜16%大きい。雄雌とも概ね平成22年並みの大きさだ。9月下旬のサイズは雌が3.2〜3.3kg/尾 (25年が3.1kg/尾、24年が2.8kg/尾)、雄が3.5〜3.6kg/尾(25年が3.3〜3.4kg/尾、24年が2.9〜3.0kg/尾)。

今年は雌が安く雄が高い

 価格は標津(9/29)の雌で今年が675〜650円/kgで昨年の715〜685円/kgと比べ30〜40円安いものの、逆に雄(A)は今年310〜300円/kgで昨年の 225〜195円/kgに比べ100円近く高い。三陸も水揚げは盛漁期は11月下旬〜12月上旬とまだ先ではあるが、震災年の魚が多く帰ってくる年であることから、当初は不安視されたが、 今のところ出だしは好調なことから今年は期待できるかもしれない。

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