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vol.810

カツオ竿釣りの漁況上向く(9/19)

釣りは半減、まき網4割増

 今期8月までの竿釣りとまき網による生鮮カツオの累計漁獲量(千葉県以北の市場)は、30,825トンで前年の37,537トンの82%、2009〜2013年の5年平均の98%で概ね平年並の 漁獲量といえるでしょう。ただ、竿釣りの8月までの漁獲量は11,730トンで前年の半分、09〜13年平均の66%と低調でした。一方、まき網は18,940トンで前年の137%、 09〜13年平均の142%と竿釣りとは対照的に6月以降好調な漁が続きました。8月までの漁法別の漁獲割合をみると竿釣り38%、まき網61%、その他1%。2009年は竿釣りの割合が43%と 低かったものの、10〜13年は54〜67%でしたので、今年の竿釣りの漁獲が如何に低調だったかがわかります。

先週から漁獲好転

 竿釣りは5月中旬から7月末まで黒潮続流域のビンナガ漁が好調で、カツオの漁獲が少なかったことも要因ですが、8月に入ってからカツオ漁に切り替えても餌の喰いつきが悪いようで低調でした。 今年も昨年同様に漁場水温が24〜26℃と高く鮫付操業が主体で、20℃前後の冷たいところに入りこむ魚が少なかったようです。昨年はやや大きめの魚が多く、脂ののりも悪く、早く南下してしまいました。 今年は9月7日頃から北緯40〜42度、東経151〜153度付近の釧路沖の暖水塊東側でまとまり始めており、竿釣りで久々にカツオの好漁がみられています。表面水温も20℃近くまで下がっており、 群れの性状数も鮫付が減っておりトロミやハネが多くなっています。

気仙沼で竿釣りで1日400〜500トンの水揚げも

 気仙沼の生鮮カツオの水揚げ状況は、8月上旬までは上述のとおりまき網主体の水揚げが続き、1日に700トンを越す水揚げがみられ、200〜400トンの水揚げがみられました。 お盆過ぎにはまき網も低調となり、例年通りイワシ・サバ漁に切り替える船が出たことから徐々にまき網船の操業隻数は減っています。9月中旬に入ると1航海30〜40トン積んでくる船も多くなり、 竿釣りだけで1日400〜500トンの水揚げが見られるようになり、ようやく竿釣りによるカツオ漁が本格化しています。残りの漁期は約2ヶ月と少なくなりましたが、 今年こそ戻りガツオが多くなることを期待したいものです。

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