今年のサンマ漁は、7月8日に始まった流し網漁や7月中旬以降に始まった10トン未満の棒受網漁は沿岸を北上する群れが極めて少ないことから不漁で、 水揚げがない日もみられました。サンマが獲れないことから、流し網や10トン未満の棒受け網は昨年同様にまとまった群れがみられるマイワシを漁獲していました。 現在、まき網船が道東沖でマイワシを漁獲しており、釧路港を中心に広尾や青森八戸港にも水揚げをしています。主にミール・魚油向けで一部が鮮魚に回っています。
8月に入ってからは、全サンマ所属の20トン未満棒受網が8月10日、40トン未満中型船が15日、40トン以上(100トン以上が主体)大型船が20日にそれぞれ出漁し、 サンマ船全船が出揃いました。15日に出漁した20トン未満の棒受網船の主漁場はウルップ島沖合域で、根室花咲港からまる2日以上かかるところです。 大型船が出漁してもウルップ島沖合に漁場が形成され、片道2日間かけて漁場に行き、1〜2晩操業し、2日間かけて港に戻ってくるという操業が続きました。 ようやく先週の木曜日(28日)頃から色丹島沖合にも漁場が形成され、花咲港まで8〜9時間とようやく日帰り操業できるようになりました。 一昨日位から色丹島沖の漁がやや低調となり、再びウルップ島沖合の漁獲が上向いてきたようで、現在、この2箇所に漁場が形成されています。
1日の水揚げが1千トンを越えたのは、9月4日現在で、8月25日1299トン・30日1068トン・9月3日1677トン・4日1212トンの計4日間でした。
価格は水揚げがほとんどなかった8月上旬はキロ8千円台や1万円を付けた日もありましたが、8月中旬はキロ1300円から600円台に下落、下旬はキロ600円台で推移し、
水揚げがまとまった時はキロ300円とようやく例年並みの水準に落ちてきました。
今年のサンマの魚体は160gサイズが主体で、200g近いものも混じっており、総じて大きいようです。 今週は、三陸各地で水揚げする船も出てきていますが、当面は主群がロシア水域内のため、道東沿岸に漁場形成されるのは、予報通りまだ時間はかかりそうです。