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vol.806

今年のサンマ漁(8/21)

初漁期の流し網漁は不漁

 7月8日に始まったサンマ流し刺網漁は、沿岸沿いを北上する群れが少なく、記録的な不漁でした。8月上旬までで道東4港の1日の合計水揚量が1トンを超えたのは 7月9日・14日・25日の3日間のみでした。1日の水揚げが数kg〜数十kgはまだ良い方で、水揚げが皆無の日も数日続きました。8月に入っても水揚げがほとんどなかったことから 水揚げがあった日には産地の浜値でも少量なことからキロ6千円〜1万円の価格でした(下のグラフ参照)。このため、築地市場等の消費地市場でも 8月になっても新物のサンマの入荷がない日が続きました。入荷があっても数箱で、キロ1万円〜1万5千円と異例の高値で取り引きされました。 8月上旬までのサンマの累計漁獲量は今年は5.6トンで、2009年の6千582トンの0.1%、2010〜12年の487〜1354トンの 0.4〜1.2%、2013年の109トンの5%と近年では最低の漁獲水準でした。 この為、サンマ流し網船や5トン未満・10トン未満のサンマ棒受網船は昨年同様にサンマの漁獲を諦め、 資源が回復基調にあるマイワシを漁獲していました。また、道東沖ではマイワシとともにマサバの資源も回復基調にあり、これから始まるまき網のマイワシ漁・サバ漁にも期待がかかっています。

8月15日以降水揚げ本格化

 8月10日に20トン未満のサンマ棒受網船が出漁してから、エトロフ島より北側のウルップ島北東〜東沖でまとまった漁がようやくみられ、8月15日に146トン の水揚げがあり、16日に57トン、18日に530トン、19日に201トン、20日に470トンと三桁の水揚げが続きました。浜値は、ようやく先週末はキロ1千円、今週はキロ500円と ようやく例年並みに落ち着いてきました。築地でも1日1万箱以上の入荷となり、キロ2千円〜500円で、平均1千円〜800円と下がってきました。 8月20日現在の累計漁獲量は1410トンで、昨年の534トンは超えたものの、2009年の1万7638トン(92%減)には遠く及びません。 漁獲能力が大きく船速のある大型棒受網船が今週20日に出漁したことから、来週月曜日以降水揚げが増加すると思われます。

予報は好漁で大型魚多い

 先日、水産総合研究センターや釧路水産試験場等の漁期前調査を基に公表したサンマ漁況予報では、魚群は例年より東寄りに分布し、 来遊資源量は昨年・一昨年よりも多く、魚体は大型魚が多いとのことです。このことから、道東沿岸に魚群が来遊するのは 9月以降で、8月中の漁は低調とのことです。現在のウルップ島沖の漁場は港まで片道2日以上かかります。 道東沿岸に漁場ができるのは、来月以降とやはりもう少し時間がかかりそうです。サンマ漁況予報

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