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vol.802

主要魚種の水揚げ動向@(11/25)

北海道の秋鮭12万トン超

 北海道の秋鮭漁は残すところ1週間を切ったが、11月24日現在の累計水揚げ量は12万719トンを記録し、昨年同期の9万9千259トンを22%上回った。平成20年は11万4千トン、21年は15万1千トン、22年は12万2千トン、23年は11万トンで、概ね22年の水準となっており、豊漁とは言い難いが23年・24年よりは良い漁模様となった。道南を除き各地終漁しており、全道で1日数十トンの水揚げとなっている。魚体も平均で3.2kgで昨年より1割重い。

岩手の秋鮭は前年の倍

 岩手の秋鮭漁は北海道より2ヶ月遅い11月下旬〜12月上旬に盛漁期を迎える。北海道は年間10〜20万トンの水揚げがあるが、三陸の主力の岩手の水揚げは1万5千〜2万5千トンと北海の1割ほどである。震災のあった23年と翌年の24年は7千600トンと2年続いて不漁が続いた。今年は11月中旬現在の累計漁獲量は7千200トンで、23年同期の3千トン、24年同期の3千400トンのほぼ2倍と好調だ。魚体は漁期累計で2.94kg/尾と昨年同期の2.54kg/尾より400g大きく、北海道同様に去年多かった4歳魚の割合が減り、5・6歳の割合が高くなったものと思われる。漁期累計の魚価は400円/kgで、昨年より3割安いものの、数量が2倍だったことから金額では50%増の28億8千万円と大きく伸びた。現在、盛漁期を迎えていることから、これからの伸びに期待したい。

羅臼のスルメ2万トン

 羅臼のスルメイカ漁(釣り・定置網)は、25日現在で2万1175トンと2年ぶりに2万トンを超えた。羅臼では1960年代には4〜5万トンを記録したあと大幅な減少に転じ、1970年代後半から1980年代は羅臼も含めて、オホーツク海全体でのスルメイカの漁獲はほとんどなくなった。1990年代になると増加し始め、2万トン台の年が3ヶ年ほどあり、2000年には3万4千トンと再び大台に。その後、5千〜1万トンで変動し、2010年以降は再び1万4千〜2万トンと増加に転じている。羅臼の漁期は9〜12月だが、水揚げの大半は10月・11月の2ヶ月に集中するが、今年はの8月下旬から漁獲が始まった。盛漁期には100隻以上の小型いか釣りが操業したが、ピークを過ぎたことから現在は40隻以下に減っており、定置網の操業は11月末までである。今期、釣り・定置網を合わせて1日1千トンレベルの水揚げがあったのは10月21日と11月12日の2日のみで、ここ1週間は1日あたり数十トンから、多くても300〜400トンの水揚げとなっている(釣りと定置は半々の漁獲)。今年のスルメイカ漁は全国的に不漁気味だが、羅臼のほか、噴火湾の定置網やオホーツク海の底建網、八戸や石巻の沖底等で、現在、多少好い漁がみられているようである。

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