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vol.796

今年のサンマ漁

出漁日遅くなる

  今年のサンマ漁は、流し刺網が7月9日に解禁になり、早1ヶ月半が経とうとしています。道の小型さんま協会所属の10トン未満船は例年通りの出漁でしたが、全サンマの10トン以上の棒受網船は、燃油の高騰や年々初期漁場が遠くなったこともあり、例年より5日程度解禁を遅らせました。20トン未満の小型船が10日、100トン未満の中型船が15日、100トン以上の大型船が20日でした。

1日500tの水揚げ

7月中は初水揚げの9日、10日と10トン台の水揚げがありましたが、その後1トン前後の水揚げと漁獲が低迷し、水揚げ0トンの日もみられました。全サンマ所属の20トン未満小型棒受網船が出漁した14日にようやく200トンを超える水揚げがみられたものの その後は30トンと低調でした。20日に大型船が出漁するも、漁場が遠いことから22日まで水揚げがなく、ようやく23日に530トン、24日に593トン、26日に342トンとまとまり始め、27日も300トン程度の水揚げの模様。

漁場まで1日以上

 累計水揚量(各年8月26日まで)は、2010年5,940トン、11年8,242トン、12年6,927トン、13年2,142トンと過去4年で最も少なかったです。これは上記のとおり、全サンマ所属船の出漁の遅れや漁場が遠いことや群が薄いことに 起因します。主漁場は根室半島東方で、漁場までは片道まる1日以上かかり2晩操業を行うことから1航海で4日を要します。道東沿岸に主漁場が形成されるのはここ数年は9月後半になってからで、もうしばらくは根室半島東方沖に主漁場は続きそうです。

漁況予報

 なお、水産庁が公表したサンマ漁況予報によると来遊量は前年(21万8千トン)を上回るとのこと。漁期始めは中・小型魚の割合が高いが、9月には大型魚が増加し、漁期を通じて前年より大型魚の割合が高くなる。漁場は大型船出漁直後は択捉島南から南東沖に形成され、8月下旬の道東海域の漁場形成は散発的で表面水温の低下とともに9月になると継続し、三陸沖への南下時期は平年並みの10月上旬。漁期の中盤になってから漁模様が好転するのを期待したいものです。

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