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vol.790

北陸のブリ水揚好調

  冬の風物詩、北陸のブリの水揚げが好調です。下のグラフは富山県における2012年のブリの月別水揚量を表します(データは富山県水産情報システムより)富山県内では、定置網を中心に周年ブリが獲れていますが、大半が1尾あたり500g~1kgの銘柄名フクラギ(イナダ)で、当歳魚の魚です。8~9月には、さらに小さい500g以下の銘柄名ツバイソ(ワカシ)主体の漁獲となりました。12月に入ると、北海道沖まで北上し、餌を食べて太った7kg以上で平均10kg(2~3歳以上)の大型のブリ銘柄主体に獲れるようになり、年明け後も好調な水揚げが続いています。

  富山県に氷見の北に隣接する石川県七尾市・能都町の水揚げを含めると、過去3ヶ年のブリ全体の水揚げは700トン前後であまり変化がありません。しかし、2012年12月のブリ全体の水揚げは708トンで、うち555トン(78%)がブリ銘柄でした。2012年は10年・11年の12月を比較しても大幅に多かったと言えます。

  氷見魚市場では8年ぶりに12月単月で4万尾の入荷を超えたそうで、年明け後も1日1300~3200尾の入荷が続いています。「ひみ寒ぶり」は11月20日にシーズンの開始をし、1月9日現在で54,102本となっています。この「ひみ寒ぶり」は、氷見沖・石川県七尾沖の定置網で漁獲され、氷見魚市場でセリにかけられた平均体重10kg程度の大型のブリとのことです。

  近年、全国的にブリ(特にイナダ級)の漁獲が増えています。昨年の11月でも北海道の定置網物のワラサ等の販売が目立ち、養殖物の出番が減りました。大型のブリ銘柄のものは、若狭湾や山陰のまき網でも年末より獲れており、新年になり価格も下がっています。もう少し、寒ブリの旬を楽しめそうです。

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