今年も土用の丑が終わったが、マスコミの報道は・シラスウナギの2年続きの不漁によって量販店や専門店の販売価格が高騰したこと、・中国側の日本に対する販売戦略による輸入価格の高騰、・北米や豪州やアフリカ等の中国以外からの新規輸入国についてといったものもあった。最近の輸入状況について、税関の貿易統計から眺めてみたい。
シラスウナギは、冬場を中心に年間数トンから14トン輸入されている。2007〜2010年はキロ60万円から80万円だった。国内のシラスウナギ漁の不漁もあり、輸入価格も2011年にはキロ100万円、2012年には通常の3倍以上のキロ200万円を突破した。
活鰻は通常キロ1千〜2千円だったが、シラスウナギ同様、昨年の7月にはキロ3千円に、今年は4千400円まで高騰。今年の6月までの累計輸入量は2471トンで、うち中国が1712トン、台湾が666kg、韓国が75トンと続く。以下、アメリカが8トン、豪州が7トン、フランスが1トン、インドネシアが779kg、カナダが608kg、マダガスカルが150kgと新規輸入国が目を引く。
中国を中心に台湾等から輸入されるうなぎ蒲焼は、2007〜2010年はキロ1千円〜1千700円だったが、2011年末にはキロ3千円を突破。今年6月にはキロ3千600円と、2年前の水準の倍になっている。店頭価格も数年前は中国産特大長焼き3尾で1千円というのもあったが、今は1尾で千円。コンビニでも国産の鰻重を2千500円で売り、牛めしチェーンでもこの時期には鰻丼を普通に売っている。時代もすっかり変ったもんだ。