今年はサンマやカツオや日本海のクロマグロなど、不漁気味の魚が多い中、マイワシの水揚げが各地で好調です。スーパーや鮮魚店の店頭でも、千葉産や石川産の大ぶりなマイワシが並んでいます。
銚子ではまき網によるマイワシの漁獲が2月以降続いており、23日に2631トン、25日に3165トンと二日続けて大漁でした。八戸でも24日にまき網で1千トンを超える水揚げがあり、こんなにまとまったのは10数年ぶりではないでしょうか。この時期の八戸のまき網漁と言えば、スルメイカとサバが目的に操業が行われますが、スルメイカは24日に33トン漁獲された程度で、サバはまだ獲れていません。
常磐〜三陸のマイワシまき網漁では、例年の6〜8月頃は、銚子沖から北上した群れを仙台湾で漁獲し、金華山以北にはほとんど漁場が形成されませんでした。今年はこの海域で操業していないこともありますが、道東のサンマ流し網漁でもマイワシが獲れており、三陸北部〜道東と分布域を再び広げていることから、マイワシ資源の回復の兆しではないでしょうか。
銚子のやや北の鹿島沖で獲れているマイワシは、70〜140gで中羽〜大羽で、110gのニタリ主体です。大きいものでは160〜180gも混じっており、重さ的にサンマ級。粗脂肪量は16〜28%(千葉県水研センター測定)と充分脂がのって美味しく、値段もお手頃と正に旬ではないでしょうか。