9月4日の日曜日、JR目黒駅前で、恒例の目黒のさんま祭りが開催された。主催は目黒駅前商店街振興組合青年部(品川区)で今年で16回目。同さんま祭りでは、毎年、岩手県宮古市から提供されるサンマが使用されるが、今年は先の震災で宮古漁港も被害を受けたことから開催が危ぶまれた。宮古漁港は、震災の1ケ月後には底曳網漁を中心に漁業が再開。
現在のサンマ漁の主漁場は、北海道東方のロシア水域内であるが、早くも8月22日に24トンを宮古漁港で初水揚げして以降、30日に20トン、9月1日に91トンと、今期累計で135トンを水揚げ。道東・三陸主要港合計の1日あたりの水揚量は、8月30日・31日は1日2千トンを超えたものの、9月1日1200トン、2日400トン、3日70トンと低調。
宮古市の山本正徳市長は、長い行列を先頭から最後尾まで周り、開場内のステージでは、「サンマは不漁ですが、品川区民の皆さんのためにサンマを持って来ました」と挨拶。今年は目黒のさんま祭りのため、7千尾のサンマが用意された。炭で焼いたサンマには、毎年恒例の徳島県神山町のスダチ、栃木県那須塩原町の辛味大根の大根おろし、東京のベッタラ漬け添えられた。
会場内では、宮古の水産物を販売するブースや、サンマのゆうパックの申し込み、牡蠣養殖業者を支援するオーナー制度の申し込みを行うブースにも多数の来場客が詰め掛けた。また、宮古水産高校食品家政科の高校生自ら作った缶詰を、8個入り1パックを1千円で、販売していた。400パック用意したそうで、1時間半で完売した。缶詰の種類は、サンマのほか、鮭の中骨、サバの水煮、スルメイカの4種類。
この缶詰は文化祭で販売しているもので、今回は目黒のさんま祭り用に作ったそうで、通常は通信販売はしていないとのこと。再来週には目黒区側のさんま祭りも開催され、こちらは宮城県気仙沼で水揚げされたサンマが使用される。