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最近の水産の話題はこれ! 随時更新
vol.767

 東日本大震災が発生して、まもなく半年近くが経つ。三陸の主要漁港への水揚げも、徐々に再開しつつあるものの、冷蔵庫・加工工場・製氷工場等の市場関連施設の復旧の遅れもあり、まだ、水揚量は盛期の数分の一に留めている。そんな中、サンマの三陸主要港への水揚げも早くも始まった。

 8月22日には岩手県の宮古港と大船渡港に各1隻づつ、24.トン・25トンを初水揚げした。価格はご祝儀相場ということもあり、高値がキロ650円で、平均500円台半ば。次いで、24日には宮城県気仙沼に1隻が入港し、14.8トンを水揚げした。
 この日は道東も含め、全体で412トンしか水揚げがなく、高値がキロ820円、平均740円を付けた。この日に気仙沼に水揚げしたサンマ船は、気仙沼入港中に被災した船で、他船に先駆けて水揚げした。
 気仙沼には26日にも1隻が31トンを水揚げしている。現在のサンマの主漁場は、例年通り、根室半島東方沖のロシア水域内で、一番近い港は根室の花咲港であるが、1昼夜半以上をかけて三陸各港に運んだ。

 10月の盛漁期のサンマの1日あたりの水揚量は、気仙沼や女川では各1千トン、大船渡で700トン、宮古では500トンを越える。今年は、震災の影響により三陸(銚子を除く)で水揚げされたものは、冷凍・加工向けに廻るものは少なく、鮮魚出荷中心となる。

 これだけの量はまだ処理できないことから、道東(花咲・浜中・厚岸・釧路)や被害の少なかった銚子への水揚げのウエイトも高まると思われる。

 北海道の秋鮭漁もようやく始まり、サンマ漁もようやく1日に2千トンを越す日も続き、秋も近づきつつある。
 9月4日には、例年通り、目黒でもサンマ祭りが開かれるという。
 原発問題は進行中で尾を引いているが、一日も早く平穏な日が訪れることを祈りたい。

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