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vol.754

秋サケ水揚げ状況

 8月下旬に始まった、北海道の秋サケ漁も終盤を迎えている。当初は、豊漁予想だったが、猛暑による表面水温が高いことも原因となり、序盤は低調な出足であった。9月中旬までは平成17年以降最も少なく、9月下旬になると表面水温も下がって平年並みに近づき、この頃は多い日には5〜6千トンの水揚げがあり、一時活況を呈した。しかし、水揚げは安定せず、10月上旬以降は、1日2千トン前後の水揚げが多く、早くも尻すぼみとなった。

 累計水揚量をみると、10月中旬にようやく10万トンを超え、近年では不漁であった平成20年は超えたものの、過去最高の平成15年の20万トンには遠く及ばず、17〜19年・21年の並漁よりも下回った格好となった。落ち込みが激しいのは釧路管内が昨年の2万トンから1万トンに半減、根室管内が3万6千トンから2万3千トンと3割減。逆にオホーツクは近年ウエイトが高まり5万3千トンから5万8千トンと昨年より8%増加し、明暗を分けた。

 根室管内の価格をみると9月中は雌BCは500円/kg・雄の銀毛は250円前後であったが、10月末には雌BCは600円/kg台・雄銀は270〜280円に上げた。11月に入ると時化もありさらに水揚げが低調となり、雌BCは650円/kg台・雄銀は320〜320円にまで上げた。根室管内の主力の羅臼は昨年の1万5千トンから今年は7千トンに半減し、雌は650〜600円、雄の銀毛は450〜350円と漁期終盤に高止まりとなった。

 これから盛漁期を迎える岩手県は漁期合計で2万5千トン前後の水揚げがあるが、10月末累計では1700トンと前年の半分とこちらも低調。北海道の加工業者は、漁期前半のサンマの不漁に加え、秋サケも不漁とダブルパンチの格好となった。

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