初夏を向かえ、古くから俳句にも詠まれているように初ガツオの季節となった。伊豆諸島海域への来遊が遅れていたカツオは、ゴールデンウィークの訪れとともに北上が本格化した。今月に入ると房総半島野島崎沖の黒潮流域に竿釣り漁場が形成されたことから、漁場斧真ん前の千葉県勝浦港で水揚げが一気に本格化した。7日には竿釣り船23隻が入港し、カツオ204トンを水揚げした。
勝浦港では4月29日以前の水揚げは、1日あたり数トンから70トン以下と低調であったが、連休中の4月30日には百トンを超え、5月中は2日の88トンを除き、3〜6日まで百トンを超え、7日には200トンの大台に載った。各船1〜2日操業が多く、1日で10〜13トンとまずまずの漁獲する船も目立ち始めた。魚体は1尾1.3〜1.6kgの「小々」が6割を占め、1.7〜2.1kgの「小」が3割。
大中型まき網によるかつおまぐろ漁は、野島崎以西の中部太平洋海域では例年通り4月下旬に操業が始まったが低調だったものの、連休中に野島崎沖に漁場が形成されたことから、北部太平洋海域でも6日以降各船出漁した。昨年は過去最大の大不漁だったが、南方で急増している外国の海外まき網船の影響とも言われている。カツオシーズンの到来ということで、注目が集まる。