例年、2〜3月は一年で最も時化の多い時期であることから、操業できる日も少なく水揚げも低調となります。特に今年の3月は、平年より荒天の日が多く、時化休みのが特徴です。
北陸は3月末〜4月に入っても時化が続き、山陰は3月末はほとんど時化休みだったものの、今月に入ると巻網ではカタクチ・サバ主体にツバス・マアジ・マイワシの漁獲で、全体では200〜500トン/日の並漁。
常磐の巻網漁は犬吠埼周辺で操業し、3月下旬は他の地域よりは時化の日も少なく、イナダ(ブリの小型魚)・カタクチ・マアジ・カマス等の漁。31日には銚子でイナダが1千トン近く水揚げされた。しかし、4月に入ると時化が休み続き、今のところ水揚げはない。
東シナ海の巻網は、3月29日の水揚げをもって月夜間の定時休漁期間に入り、4月3日から水揚げが再開した。3月中は時化も多く、対馬のマアジは100g以下のゼンゴ〜豆サイズが大半でサイズの問題もあり、月夜間を挟みつつも西沖(五島沖)のヨコワ(本ガツオ混じり)や東海のブリ漁が好調。ブリは6〜10kg級。
最近の東京・築地市場の入荷状況は以下のとおり。●年内は不漁のブリは、今年に入って各地で好漁が続き、築地市場で多い日にはブリの入荷が5千箱、ワラサやイナダも含めると9千箱の日も5〜6日と二日続いた。●メジマグロ(ヨコワ)の入荷は北陸・九州で好調で1日あたり1千〜5千箱、6日には1万4千箱も。●スルメイカの入荷は端境期で少ない日には300箱。長崎産の発泡20尾入の高値では1箱8千〜7千円と盛漁期の4倍も。スルメは、例年、連休前に能登半島沿岸でまとまる。●昨年、大不漁であったカツオはの入荷は、西日本主体で、最近1万箱を超える日もみられた。中型カツオ竿釣り船の主漁場は、小笠原諸島西沖であるが、連休の頃に八丈・三宅島〜房総沖に漁場が北偏する。