トピックス

トピックス一覧
最近の水産の話題はこれ! 随時更新
vol.714

知ってよ!しまねの水産物

 築地魚市場銀鱗会と島根県の共催で、11月7日に築地市場内の東卸会館で第10回銀鱗「魚」勉強会が開催され、400人近くが参加した。今回のテーマは「知ってよ! しまねの水産物」。島根県側からは、県や県水産技術センターの職員のほか、漁業者・仲買・加工業者15社参加して会場内で試食展示も行ない、来場者に熱心に説明をしていた。

 銀鱗会の粟竹理事長は、「イオンとJFしまねの直接取引問題で、市場流通を軽視していることから島根の魚は買わないと決めた。昨年の夏に島根県の人が築地に来た時、島根県の漁業者や仲卸業者はテレビの誤った報道もあり、逆に困っていると知った。島根県の魚を築地市場でPRしたいということで、今回の学習会を開催するきっかけになった」と挨拶。引き続き、インターネットの市場魚貝類図鑑で著名な「ぼうずコンニャク」氏が、島根県の概略と島根県で獲れる魚介類の紹介を行った。同氏は島根県の水産アドバイザーも務めるが、粟竹理事長が命名者とのこと。


 「ぼうずコンニャク」氏は「島根県と隣接する鳥取県境港に水揚げされる魚の7割は島根県が獲ったもの。縁結びでも有名な出雲大社の前浜で獲れる大社ブリは、春に脂がのって一口食べると結婚できる。大田(おおだ)では小型底曳網が日帰り操業を行ない夕競りをするが、カレイを中心に高鮮度な魚が水揚げされる。浜田はカレイの干物の生産日本一。高津川は清流日本一にも選ばれ、ここで獲れる鮎は日本一美味しい。」と、島根県の水産物の数々を紹介。

 日本海かにかご漁業協会の西野正人氏は、ベニズワイのエコラベルの紹介を行った。同協会所属船は新潟・鳥取・島根の12隻。エコラベル取得の経緯に続き、漁獲量の船別割合(ITQ)を実施して資源管理を行っていることを紹介。ベニズワイの漁獲の9割は加工向けであったが、資源管理のために漁獲量を減らしたことから地元の加工原料がタイトとなり、業者は原料を北海道から持ってきているのが実情とした。

 講演に引き続き試食会が行われ、最後に森本築地市場場長が駆けつけ、「皆さんが本当にお付き合いするべきなのは、GMS(総合スーパー)ではなくSM(食品スーパー・スーパーマーケット)です」と挨拶して締めくくった。

このページのトップへ