農林水産省が平成20年度の食料自給率を公表しました。カロリーベースでは前年度から1ポイント上昇して41%、生産額ベースでは前年度から1ポイント低下して65%でした。カロリーベースで1%上昇した国内生産要因としてはサトウキビ・大豆の生産量が増加したことにより、加えてチーズや油原料用の大豆の国際価格高騰により輸入量が減少したことによります。生産額ベースで1ポイント低下した国内生産要因としてはミカンの裏年で生産量が減少したこと、リンゴはひょう害により品質が低下して価格が低下したことにより、加ええて国際的な穀物価格の高騰により飼料等の輸入額が増加したことによります。
カロリーベースの食料自給率は、米96%、野菜79%、魚介類は62%、砂糖類38%、果実37%、大豆29%、小麦14%、油脂類3%、畜産物は国内飼料による生産部分が17%で輸入飼料による生産部分が51%と半分を占めます。魚介類の国産供給熱量は79kcalで前年より1kcal上昇しましたが、総供給熱量は128kcalで前年より1kcal上昇したので寄与率は0%。一方、魚介類の生産額ベースの食料自給率は国内生産額1兆4046億円で前年より389億円減少し、国内消費仕向額は2兆6504億円で前年より513億円減少し寄与率は0%。
魚介類の食料自給率は昭和40年度100%、昭和50年度99%、昭和60年度93%と緩やかに下落し、平成年代に入ると輸入が急増したことから50%前後を推移していました。ここ数年は輸入が頭打ちになって減少したことから、平成17年度以降は51%から53%まで緩やかに増加しています。うち魚介類の食用部分は昭和40年度110%、昭和50年度100%、昭和60年度86%と緩やかに下落し、平成年代は50%台を推移していました。ここ3年間は60%から62%まで緩やかに増加しています。海藻類の食料自給率は、昭和40年度は88%でしたが、以降概ね60〜70%台で大きな下落はみられていませんでした。