先週17日(金)、三陸近海で漁獲された本年初のまき網本マグロの水揚げが2年振りに塩竃でみられた。日本海でのまき網本マグロは昨年を大幅に下回る不振で、これからの展開に注目が集まっている。
東京の築地市場では、依然、冷凍マグロ類は一部を除いて苦戦しているといわれる。それは、本年、生鮮の養殖インドマグロの入荷が昨年とは違って大幅に増加しており、それの影響が冷凍マグロ類に影響を及ぼしているといわれている。6月には2,839本(前年1,064本)の搬入で、実に2.6倍の多さで、7月に入ってもこの勢いは変わらず、1.4倍の入荷となっている。しかも価格帯は1,200−1,300円まで下げてきており、赤身の大バチや国内養殖本マグロにも影響がではじめているようだ。
今、大バチ900円でかなり接近するようになっており、本マグロが3500円でこれとは値差が拡がっている。しかも回転寿司等でもインドマグロに慣れてきており、すっかり定着した格好で、中トロ系の供給増が、価格訴求と相俟って、生インドの出番を増やしていると言っても過言ではない。
一方、中バチやキハダ等の加工品については、全体的に少なくなっており、このところじり高傾向になっている。因みに中バチ730円、キハダも同様で、前月より50−60円の上昇となっており、これはこれで大バチに近づいてきている状況。今後盆需要も含めて地方筋需要も期待したいところだが、どのような展開を辿るか、注目される。