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最近の水産の話題はこれ! 随時更新
vol.686

大学発の食品フェア開催

 全国各地の国公私立大学と地元企業が提携して地元の名産品・自慢の食材を新たな視点で製品化した”大学ブランド食品”を一同に会した「食の学園祭」、第2回『大学は美味しい!!』フェアが東京・新宿タカシマヤで今月11〜16日に開催された。今年は昨年より4大学多い、28大学が参加。水産系の大学では北海道大学水産学部(函館)、近畿大学、水産大学校(下関、農水省所管)の3大学。ほか東海大学、日本大学、北見工業大学、弘前大学、東北大学、山形大学、新潟大学、宇都宮大学、高崎健康福祉大学、北里大学、お茶の水女子大学、山梨大学、信州大学、富山県立大学、奈良女子大学、岡山大学、広島大学、愛媛大学、高知大学、九州大学、佐賀大学、大分大学、崇城大学、宮崎大学、鹿児島大学。

 小学館の雑誌『DIME』で2006年から”大学ブランド食品”を2年間連載して話題を集め、同誌に掲載された商品を口にできる場として”論文の代わりに、製品で「食」の研究成果を伝える”をテーマに、昨年2月に第1回『大学は美味しい!!』フェアが開催され話題を呼んだ。今年は環境保護・健康促進・町おこし等、様々な時代性やユニークなプロセスを反映した製品が加わり、約300商品が販売された。商品の販売は各大学の学生が行い、まさに「食の学園祭」そのもの。なお、隣接する紀伊国屋書店新宿南店では各大学の先生による講義も45分という短い時間ながら連日行われ、製品開発にまつわる話や製品に関連する専門的な講義も行われた。

 北海道大学水産学部は道南特産の「がごめ昆布」を使い、雑炊などを地元加工業者と共同開発した製品等を販売。また、世界で始めてクロマグロの完全養殖に成功した近畿大学は、会場内のイートインコーナーで完全養殖クロマグロを使った「ネギトロ丼(1155円)」、赤身とトロの「二色丼(1155円)」、「マグロづくし丼(2100円)」の3種類(ネギマ汁付)のドンブリ物を販売した。なお、調理は「釣船茶屋ざうお」の料理長が担当した。近畿大学の水産研究所はクロマグロの完全養殖に32年かけて2002年に世界で最初に成功し、「近大マグロ」の出荷時には同大学の卒業証書が添付される。近畿大学ではほかに養殖チョウザメから採取した「近大キャビア(1万円)」や製薬メーカーと共同開発したサプリメントの商品販売も行われた。下関の水産大学校は地元の名産品「鯨」と「河豚」の加工時に捨てられていた部位を有効活用するため、地元醤油メーカーとコラボして開発した「くじら醤油(100ml入950円 税別)」・「ふく醤油(100ml入900円 税別)」を販売。くじら醤油は世界初で、原料は鯨肉をノコギリで切り分ける際にでる鋸屑肉を醤油麹と塩だけで発酵させたもので、鯨の風味を色濃く残しているものの生臭くない逸品で「食の冒険家」小泉武夫氏も美味しさを絶賛したという。

 紀伊国屋書店:第2回『大学は美味しい!!』フェアHP: → こちらからどうぞ

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