食品スーパー・鮮魚専門店などで茹でホタルイカの特売が最近目立ち、1折りに30尾位入って198円というのもありました。東京築地市場での茹でホタルイカの入荷状況は2月末〜3月上旬は1日10トン以下、中旬は1日10〜15トン、3月下旬には15〜25トンと大幅に増えました。『富山県産(定置網物)』1枚(折り)の価格は2月末〜3月上旬前半では2千円前後、上旬後半〜下旬は1千円前後と半分になり、月末にはさらに半分の500円前後となりました。一方、兵庫県(底曳き網物)を主体とする『各地』は2月末〜3月下旬前半は1枚400円前後で推移し、入荷が増えた3月末は1枚200円前後と『富山県産』同様に下落しています。
近年のホタルイカの年間漁獲量を99年以降でみると4千100〜8千100トンです。全体の4〜6割(2千400〜3千600トンで平均3千トン)を底曳き網で漁獲している兵庫県(浜坂港等)が占めています。一方、定置網で漁獲している富山県は2〜5割(600〜3千400トンで平均2千トン)と年較差が大きいようです。
富山県の今年3月の漁獲状況は350トンで、1985〜2008年の3月平均315トンの1割増となっています。1992年3月は1,100トンを記録し、1993〜2002年3月は100〜350トン、03〜07年3月は150〜920トンと推移しました。08年3月は624トンと近年では多く、今年は半減したものの、富山県水産研究所の予報では漁期全体で2千トンを超えるとみられ、1999〜2008年の平均漁獲量1,891トンよりも良いとされています。ホタルイカ漁は山陰の底曳き網漁は2月から漁獲が始まり、富山湾の定置網による操業は3月から始まります。盛漁期は4月中〜下旬でまさにこれからで、6月末まで漁期が続きます。桜海老と並び春を代表する魚介類の一つ、ホタルイカを食べるなら今ですね。