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最近の水産の話題はこれ! 随時更新
vol.659

年末から年明けへ向けてエビは?

現況と来年の動向予測を以下に述べます。

 為替ショックも醒めやらぬうちに、師走を迎えて、年末の最後の追い込みに入っている。アジア諸国の生産は端境期とあって、11月の搬入は1.5〜1.6万トン程度とみられている。搬入の少なさもあるが、前回の店舗調査隊のレポートにもあるように、円高還元セールが続いていることもあり、在庫は減少している模様。円高還元セールはこのところ1ヶ月程度続いており、各スーパーも売り上げが好調といわれる。不況ムード蔓延の中で外食から内食へと変わってきていることが原因とも言われている。

 エビは殆どが輸入品といった中で、さすがに為替円高が直接、間接的に効いているようで、消化が進んだことも在庫減少の一因。また米国の購買力の減少もあってフィリピン産のものが日本に向けられるなど大型のブラックタイガー(BT)にも変化が出てきている。したがって、8/12、13/15サイズの大型にも値差がなくなってきているといわれる。この結果、高値在庫のものも投げ売り状態もあったりで、下げが逆にBTを使う人を増加させているようだ。

 本来この時期は高単価商材主体の扱いが主流にならなければいけない時期ではあるものの、輸出とは逆の意味での円高効果もあって在庫消化が進み、違った展開を伺う局面になっている。バナメイに席巻され、価格も一部逆転現象が見られたりで、受難のBTであったが、今業界には敬遠されていた大型サイズも少し見直し機運が出てきている。したがって来年は、久し振りにBTの動向が注目されるような状況が生まれつつある。

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