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最近の水産の話題はこれ! 随時更新
vol.646

空飛ぶサンマ

沖縄県の那覇空港近くにある泊魚市場の仲卸業者の方にお話を聞いてきました。沖縄の人は、サンマや養殖のマダイやブリ・カンパチのような脂っ濃い魚が好きなんだそうです。北海道で朝水揚げされたサンマを航空便で 送ると午後3時過ぎには那覇空港に着き、午後4時半頃には仲卸の店頭に並ぶそうです。逆に沖縄の海で獲れた生鮮ビンナガは、4つ割のロインにして北海道のスーパーに送っているとのことでした。物流網も発達して日本も狭くなった ものです。

総務省の家計調査(平成17〜19年平均)をみると、県庁所在地のサンマの一家庭あたりの年間購入量は全国平均が2,372gで、一位は青森市は4,493g、二位は秋田市の4,426g、三位は仙台市の4,322g、四位が 盛岡市の4,279gと東北勢で、五位は札幌市の3,865gでした。以下、水戸市、山形市、福島市、新潟市、長野市と続き、沖縄県の那覇市が第11位で2,678gでした。これは全国平均を13%上回り、 東京区部の1,950gを37%上回っています。やはり沖縄の人はサンマが好きなのですね。

また、沖縄県は昆布の消費が多いのが有名です。昆布の一家庭あたりの年間購入量は全国平均が466gで、一位は富山市の1,012g、二位は青森市の981g、これも長野県に続き沖縄県の那覇市が 第12位で545gでした。これは全国平均を17%上回り、東京区部の402gを36%上回っています。豚や野菜等の煮物をよく作るので昆布の消費が多いようです。昆布は北海道を始めとする北の海で取れますが、 歴史的にみて、中国に送る途中に沖縄(琉球)が中継地となったことが、昆布の食文化が定着したのでしょう。

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