東京築地市場を始めとする消費地市場は、今日(15日)からお盆休みで三連休です。産地側は消費地市場に合せ、大方、前日から休みます。今日は休市日ということで東京築地市場の門(写真はかちどき門)も閉まっていました。
築地市場の船着場には活魚運搬船3隻が昨日から係留されたままです。築地市場への水産物の搬送は、昔は鉄道便が主流でしたが現在は大半はトラック便です。船で築地市場に搬送するのは、ブリ・マダイ・ヒラメといった養殖物の活魚だけです。神奈川県三浦半島の三崎には、三重県漁連の三浦活魚流通センターがあり、ここのイケスに三重県を始め西日本各地で養殖された魚を一時的にストックしておき、毎日、首都圏に出荷されます。
築地市場に隣接して、一般消費者も品物が購入できる場外市場があります。普段は観光客や近隣のサラリーマン・OLでどこの飲食店もごった返していますが、市場が休市日ということで開いている店も少なく、お客さんも普段より少ないようでした。しかし、路地を入ると、店を開いているお寿司屋さんには行列ができていました。場外市場も、ここ数年で24時間開店している立ち寿司のチェーン店だらけになり、様変わりしています。
―波除稲荷神社― http://www.namiyoke.or.jp/tsuka.html
築地市場の海幸橋の門の脇に、波除神社があります。この神社は衣食住・殖産工業・商業の守り神である「倉稲魂命」を祀っています。境内には赤と黒の2つのお歯黒獅子が奉納されており、700kgもある大きいもので迫力があります。この神社は市場の近いこともあり、境内には玉子塚・すし塚・海老塚・鮟鱇塚・活魚塚といったちょっと変わった塚があります。それぞれ関連業界が、食材となった生き物に感謝・供養するため建立したものです。
波除神社の隣の海幸橋(かいこうばし)を渡ると築地市場の海幸橋門で、市場内となります。現在、川は埋めたてられたので橋の面影はありません。この橋のタモトを始め、築地界隈には明治時代に建てられたガス灯(今は電気)が残っています。
今日は場外で閉まっているお店が多かったのですが、お店のシャッターにも個性があります。写真は分かりづらいかもしれませんが、河岸のマグロのセリ場で、マグロ一本一本に赤字でセリの番号が書いてあり、なかなか凝ったものです。たまには人通りの少ないこの時期に築地〜銀座界隈をぶらぶら散歩するのもいいのではないでしょうか。