10月における生鮮天然ブリ(イナダ、ワラサを含む)の全国主要港水揚量(速報値)は前年同月比63%増の4936トンと増加した。漁港別で境港(鳥取)が3・9倍の2177トン、銚子(千葉)が15倍の382トンと伸長した。
その他、八幡浜(愛媛)が2・9倍の248トン、宮古(岩手)が2・2倍の238トン。ただし、同種における水揚げデータのカバー率は巻網を中心に4割程度。定置網は大部分が含まれていない。
定置網主体の北陸各県のうち、富山県の11月上旬における漁獲量は前年同期比42%減の16トン。同県はブリの幼魚であるフクラギについて「9~12月の漁獲量は過去10年間の平均漁獲量を上回る。水温条件からも極端な不漁になる確率は低い」と予想する。
石川県では10月17日~11月15日における定置網の漁獲量がブリが12%増の30トン、フクラギが82%増の13トンと前年同期を上回った。新潟県は今年11月~来年3月における県内主要定置網における寒ブリ(7キロ以上)の漁獲量について前年の12トンを上回り、平年並みの90~326トンと推測する。
(みなと新聞取材)