9月における生鮮天然ブリ(イナダ、ワラサを含む)の全国主要港水揚量(速報値)は前年同月比35%減の3086トンと減少した。北海道東部のマイワシ漁に出漁する船が増え、東シナ海に残った巻網船は対馬沖のサバ漁が好調で、アジやサバを狙う船が多かった。
同種における水揚げデータのカバー率は巻網を中心に4割程度。定置網は大部分が含まれていない。
漁港別で境港(鳥取)が27%増の1745トン、銚子(千葉)が41%増の442トンと増えた。境港は巻網で安定した水揚げが続き、産地や消費地での魚価も良かった。銚子は中小型巻網によるイナダ・ワラサ漁が比較的好調だった。
北海道・羅臼の定置網については10月に入り、多い日には1日当たり3000~7000尾の入網があり、10キロ以上のサイズも1割混じるなど好漁。
今後について、降温とともに北海道南部から日本海に来遊するので北陸や山陰、九州北部での好漁を期待したい。
(みなと新聞取材)