全国主要漁港における7月の生鮮マイワシ水揚量は、前年同月比21%減の6万7129トンだった。主要漁港別では、釧路(北海道)が34%減の2万8035トン、広尾(同)が27%減の1万4752トン、石巻(宮城)が80%増の1782トン。銚子(千葉)は1万6530トンで、前年同月の1571トンを大きく上回った。
例年通り6月に始まった道東巻網の水揚量は、7月まで昨年、一昨年を大きく下回る。黒潮続流が過去2年は異常に北上し、常磐―道東の水温が極めて高かったため北上が早まったが、。続流の異常な北偏がなく、回遊や6月水揚量は例年並みに戻ったと考えられる。
釧路港の7月水揚量は、過去5年平均の4万トンを下回った。道東への来遊量が少なかった可能性に加え、同月は銚子港が好調で単価も釧路より高かったため、6月に道東から一度南下したが、戻らなかった船団があったことが考えられる。
水産研究・教育機構が1日に公表した長期漁海況予報によると、12月までのマイワシの来遊量は「房総以北では前年並み~下回り、相模湾以西では前年並みまたは上回る海域が多い」。
(みなと新聞取材)