7月における生鮮天然ブリ(イナダ、ワラサを含む)の全国主要港水揚量(速報値)は前年同月比23%増の2192トンと増えた。漁港別で松浦(長崎)が5・7倍の325トンと伸長した他、銚子(千葉)が35%増の382トン、境港(鳥取)が59%増の374トン、石巻が57%増の151トンと増えた。
同種における水揚げデータのカバー率は巻網を中心に4割程度。定置網は大部分が含まれていない。その他、気仙沼(宮城)が51%増の99トンと増えた一方で、大船渡(岩手)が16%減の172トンと減った。
羅臼(北海道)のサケの大型定置では7月中旬ごろからブリが獲れ始め、多い日には30トンが入網した。三陸の定置網は大型魚の来遊が少なく、小型魚が主体。銚子の中小型巻網はワラサやイナダといった中小型サイズを中心に漁獲する。山陰沖では大中型巻網がブリ漁を開始した。
大型のブリは北海道の定置網主体の漁獲が10月ごろまで続く。北海道のブリは不漁の秋サケに代わって産業上も重要である。
(みなと新聞取材)