6月の全国主要港における生鮮マイワシ水揚量は前年同月から15%減の4万7763トンだった。例年通り始まった北海道東の巻網漁が、魚群の北上が早まった前年、前々年に比べ大きく下回った。釧路港の水揚げは7月から伸びだしている。
過去2年の好漁の要因は、黒潮続流の北上で常磐―道東の水温が極めて高くなり、魚の北上も早まったため。今年は例年並みに戻り、6月、北海道は釧路が前年同月比72%減の5996トン、広尾で85%減の1446トン、青森・八戸も99%減の100トンと激減した。
一方、千葉・銚子は2万8905トンと20倍近く増加した。主漁場となる犬吠埼沖―常磐の1そう巻網での組成は17センチ台が多く、18センチ以上が前年より少なかった。
6月の平均単価は前年のキロ59円、前々年の65円を大きく下回る37円。先月の46円からも下がった。ペルーアンチョビー(カタクチイワシ)の2023年4~8月の禁漁と解禁後しばらくは影響で高値だったが、前年末から落ち着き、今年に入ってからも安値が続いている。
(みなと新聞取材)