全国主要漁港における6月の生鮮ビンナガ水揚量は、前年同月比約3・3倍の9957トンだった。気仙沼(宮城)や房州勝浦(千葉)を中心に銚子(同)、塩釜(宮城)でまとまった。
主要漁港別では、気仙沼が約2・8倍の5887トン、房州勝浦が約6倍の2135トン、銚子は前年同月の3トンを大きく超える843トン、塩釜が約6・7倍の616トンだった。
今年上半期(1~6月)の累計水揚量は、前年同期比62%増の1万7938トン。既に2024年通期の水揚量(1万5774トン)を上回った。4月までは前年を下回る漁獲ペースだったが、5月から急増した。
6月単体の水揚量は9957トンで、過去5年では20年の1万1214トンに次ぐ水揚量だった。同月の漁場は千葉沖、茨城沖の黒潮続流の南側だった。昨年は同時期に東北の北部沖が漁場で異例だったが、今年は例年通りの漁場形成であった。
7月の主要漁港の水揚量は3日時点で411トン。上旬もビンナガ漁は続く見込みだが、漁場の水温が上昇しており、深く冷たい場所まで潜り、さお釣で漁獲しにくくなったり、例年通り東向きの回遊で太平洋沖に出て、日本近海から離れる時期で、漁獲量は減少していくと予測する。
(みなと新聞取材)