6月1~25日における生鮮天然ブリ(イナダ、ワラサを含む)の全国主要港水揚量(速報値)は前年同期比29%減の529トンにとどまった。漁港別で長崎が3・3倍の155トンと伸長した一方で、境港(鳥取)が42%減の70トン、石巻(宮城)が49%減の48トンと落ち込んだ。
同種における水揚げデータのカバー率は巻網を中心に4割程度。その他の漁港では気仙沼(宮城)が17%減の45トン、大船渡(岩手)が63%減の33トンと減少。大原(千葉)は66%増の50トン、八戸(青森)は3・2倍の28トン、八幡浜(愛媛)は116倍の35トンと増えた。
今は春の産卵を終え、日本海北部―北海道周辺の海域に移動する時期。日本海側では京都や福井、石川、富山の定置網で、北に移動する魚が獲れる。太平洋側は房総半島の定置網や中小型巻網でワラサやイナダなどを漁獲する。
秋~冬季の盛漁期に向け、餌をしっかり食べ身質が良くなった上で南下してほしい。
(みなと新聞取材)