全国主要港の6月1~19日の生鮮スルメイカ水揚量(速報値、石川県金沢など一部除く)は367トンだった。金沢を含む前年同期とは単純比較できないものの32%増となった。底引網物や小型の釣物中心の水揚げとなり、平均キロ単価は4~5割安の450円となった。
今期については、秋生まれ群、冬生まれ群ともに資源状態が引き続き過去最低水準。海水温が平年より低く、北上も例年より遅い。魚体の成長も遅れており小型が多い。
6月の主要産地別の水揚量について、底引網物を漁獲する宮城県石巻は2・8倍の233トンとなった。6月に入り三陸常磐で海水温の上昇が進むと、ようやく獲れ始めた。愛媛県八幡浜は4・5倍の39トン、長崎県松浦は54%増の22トンだった。
金沢では5キロ箱30尾入りや小型のバラサイズを主体に釣物の水揚げが進む。現在は約四十数隻が操業し、直近では1日当たり計5000~6000箱を水揚げ。ただ、昨年や一昨年よりは多い水準だが、2020年比では3分の1~4分の1という状況だ。
(みなと新聞取材)