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2025年04月22日
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vol.1355 記事一覧

2月の概況と3月の見通し

まいわし

まいわしは、まき網では常磐沖、山陰沖、九州西岸(長崎、鹿児島)等で漁獲された。常磐沖を中心とした漁獲が続き、主力となった銚子では、1日あたり2,000~5,200トンの水揚げが5日間みられた。銚子に水揚げされたまいわしの魚体は50~65g主体であった。山陰沖も、まいわし中心の漁獲がみられ、境港の水揚量は前年同月を上回った。また、三陸沿岸や富山湾の定置網でもまとまった漁獲がみられた。

2月上中旬の主要港における水揚量(以下「2月上中旬の水揚量」という。)は23,000トンで、前月から21%減少し、前年同月から35%減少した。価格は64円/kgで、前月の31%高、前年同月の31%安であった。

消費地(東京)におけるまいわしの入荷先は、岩手・石川主体に宮城・千葉・富山等からであった。2月上中旬の入荷量は前月から89%増加し、前年同月から8%減少した。価格は前月の9%安、前年同月の5%高であった。

今後も、常磐沖や山陰沖でまとまった水揚げがみられると予想され、東京への入荷量は横ばい、卸売価格は横ばいと見込まれます。

さば類

さば類は、まき網では三重県沖、山陰沖、九州対馬沖・西沖(五島沖)、九州西岸(長崎、鹿児島)等で漁獲された。対馬沖ではまさば主体に漁獲され、140~200g主体に400g前後が混じった。また、前月に引き続き三陸沖では底曳網、三陸沿岸では定置網による漁獲がみられたほか、富山湾では定置網、伊豆諸島ではたもすくい網による漁獲がみられた。

2月上中旬の水揚量は12,500トンで、前月から5%減少し、前年同月から40%減少した。価格は138円/kgで、前月の19%安、前年同月の12%高であった。

消費地(東京)におけるさば類の入荷先は、まさばは宮城主体に千葉・長崎等から、ごまさばは千葉主体に宮城・静岡・三重等からであった。2月上中旬の入荷量は前月から27%増加し、前年同月から11%減少した。価格は前月の20%高、前年同月の49%高であった。

今後も山陰沖や東シナ海での漁獲は続くものの、徐々に水揚量が減少するとみられ、東京への入荷量はやや減少し、卸売価格はやや強含みで推移すると見込まれます。

するめいか

小型いか釣船は、佐渡沖、能登半島沖、山陰~九州沖等で操業したものの、極めて低調であった。また、三陸各地では底曳網や定置網、富山湾でも定置網による漁獲がみられたものの低調に推移した。

中型いか釣船(船凍)は、対馬沖でするめいか漁を行い、2月下旬に今期の操業を切り上げた(3~4月は禁漁期間)。

2月上中旬の生鮮するめいかの水揚量は100トンで前月から39%減少し、前年同月から19%増加した。価格は915円/kgで、前月の5%安、前同月の9%安であった。

消費地(東京)におけるするめいかの入荷先は、富山主体に新潟・島根等からであった。2月上中旬の生鮮するめいかの入荷量は前月から43%減少し、前年同月から40%減少した。価格は前月、前年同月の7%高であった。

今後も全国的に低調な水揚げが続くと予想され、生鮮物の東京への入荷量は少なく・横ばい、卸売価格は高値・横ばいで推移すると見込まれます。冷凍物は、入荷量は横ばい、卸売価格は高値・横ばいで推移すると見込まれます。

まあじ

まあじは、まき網では常磐沖、三重~高知県沖、山陰沖、九州対馬沖・西沖(五島沖)、九州西岸(長崎・鹿児島)等で漁獲された。九州西沖ではまあじ主体の漁獲だったものの、各地の水揚げは例年と比べて低調に推移した。また、少量ではあるものの、三陸の底曳網と定置網による漁獲がみられた。

2月上中旬の水揚量は1,600トンで前月の2倍、前年同月並みであった。価格は258円/kgで、前月の21%安、前年同月の14%安であった。

消費地(東京)におけるまあじの入荷先は、中あじは三重・高知・長崎等、中小あじは三重等、小・豆あじは三重・高知等からであった。2月上中旬の入荷量は前月の2.3倍、前年同月から17%増加した。価格は前月の30%安、前年同月並みであった。

今後、山陰沖や東シナ海では徐々に水揚量が増加するとみられるものの、全般的には低調に推移すると予想される。東京への入荷量は横ばい、卸売価格は横ばいで推移すると見込まれます。

(水産情報部)

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