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2025年03月13日
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生鮮ヤリイカ 水温低すぎ漁期通じ不調

2月好調の前年から64%減

2月の全国主要漁港における生鮮ヤリイカの水揚量は190トンで、好調だった前年同月から64%減った。夏~秋の高水温と、1月からは水温が下がりすぎ、低調のまま盛漁期が終わろうとしている。

水揚げの主体は2011年ごろから急激に資源が増えた太平洋系群で、特に宮城の前漁期(23年9月~24年2月)は過去最高だった。今期も漁期前の仙台湾での資源分布調査で好漁が予測された。スルメイカが不漁の上に冬季は南下する中で期待されたが、三陸―常磐沿岸が夏と秋の高水温で群が散った。

1月に入ると接岸していた黒潮系北上暖水が沖に移動し三陸―常磐に親潮第1分枝が差し込んだ。適水温より下がったことで南下し、石巻(宮城県)で主体の沖合と小型の底引網漁でも低調が続いた。平均キロ単価はスルメイカ以上の状況だが獲れず、赤字になるため資源増が見られるアカムツなどに切り替えている。

釣で獲る山陰―九州北部は資源状態が悪く昨年から続き低調。三陸・常磐でも3月以降の産卵期で南下が続き、今後の水揚げはさらに低調になる。

(みなと新聞取材)

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