まいわしは、まき網では三陸沖、常磐沖、山陰沖、九州西岸(長崎、鹿児島)等で漁獲された。1月も三陸~常磐沖を中心とした漁獲が続き、主力となった銚子の1月の水揚量は前月、前年同月を上回る23,000トンであった。銚子に水揚げされたまいわしの1月上中旬の魚体は35~50g主体であった。また、三陸沿岸では定置網によるまとまった漁獲がみられたほか、岩手県沖では棒受網による漁獲がみられた。
1月上中旬の主要港における水揚量(以下「1月上中旬の水揚量」という。)は29,000トンで、前月から10%減少し、前年同月から9%増加した。価格は49円/kgで、前月の35%安、前年同月の52%安であった。
消費地(東京)におけるまいわしの入荷先は、岩手主体に宮城・千葉からであった。1月上中旬の入荷量は前月から33%減少し、前年同月から43%減少した。価格は前月の7%安、前年同月の11%高であった。
今後も三陸~常磐沖を中心にまとまった漁獲が続くものの、鮮魚サイズの水揚げは少ないとみられ、東京への入荷量は横ばい、卸売価格は横ばいと見込まれます。
さば類は、まき網では常磐沖、三重県沖、山陰沖、九州対馬沖、九州西岸(長崎、鹿児島)等で漁獲された。山陰沖、対馬沖ではまさば主体に漁獲された。境港では1日あたり1,000トンを超える水揚げが3日間みられ、山陰沖の1月上中旬の魚体は300~480g主体であった。また、前月に引き続き三陸沖では底曳網、三陸沿岸では定置網によるまとまった漁獲がみられたほか、富山湾では定置網、伊豆諸島ではたもすくい網による漁獲がみられた。
1月上中旬の水揚量は13,000トンで、前月から17%減少し、前年同月から4%減少した。価格は170円/kgで、前月の14%安、前年同月の5%安であった。
消費地(東京)におけるさば類の入荷先は、まさばは宮城主体に千葉・鳥取・長崎等から、ごまさばは千葉主体に宮城・和歌山等からであった。1月上中旬の入荷量は前月、前年同月から30%減少した。価格は前月の11%安、前年同月の23%高であった。
今後も山陰沖、東シナ海主体の漁獲が続くとみられ、東京への入荷量は横ばい、卸売価格は横ばいで推移すると見込まれます。
小型いか釣船の漁場は、佐渡沖や山陰~九州沖に形成されたものの、極めて低調であった。また、三陸各地では底曳網や定置網、富山湾でも定置網による漁獲がみられた。
中型いか釣船(船凍)は、例年三陸沖でむらさきいか漁(冬期操業)を行うが、今期は実施せず、日本海・佐渡沖でするめいか漁を行った。
1月上中旬の生鮮するめいかの水揚量は158トンで前月から11%減少し、前年同月の1.8倍であった。価格は952円/kgで、前月の19%安、前同月並みであった。
消費地(東京)におけるするめいかの入荷先は、青森・富山主体に北海道・新潟・石川等からであった。1月上中旬の生鮮するめいかの入荷量は前月から47%増加し、前年同月から31%増加した。価格は前月の17%安、前年同月の8%高であった。
今後も全国的に低調な水揚げが続くと予想され、生鮮物の東京への入荷量は少なく・横ばい、卸売価格は高値・横ばいで推移すると見込まれます。冷凍物は、入荷量は横ばい、卸売価格は高値・横ばいで推移すると見込まれます。
まあじは、まき網では三重~高知県沖、山陰沖、九州対馬沖、九州西岸(長崎・鹿児島)等で漁獲されたものの、各地とも低調に推移した。また、少量ではあるものの、三陸の底曳網と定置網による漁獲がみられた。
1月上中旬の水揚量は793トンで前月から76%減少し、前年同月か48%減少した。価格は326円/kgで、前月の60%高、前年同月の16%高であった。
消費地(東京)におけるまあじの入荷先は、中あじは千葉・富山・鳥取・高知・長崎・鹿児島等、中小あじは三重・和歌山・長崎等、小・豆あじは三重・高地等からであった。1月上中旬の入荷量は前月から67%減少し、前年同月から45%減少した。価格は前月の89%高、前年同月の26%高であった。
当面まあじの水揚げは低調な状態が続くと予想され、東京への入荷量は横ばい、卸売価格も横ばいで推移すると見込まれます。
(水産情報部)