9月の全国主要港における生鮮サンマ水揚量は前年同月比57%増の9471トンだった。近海の漁場を大型船が早期に獲った8月からの出足の好調に加え、9月下旬に水温が13~14度台へ下がり、魚群が南下し漁獲が続いている。
主要な水揚げは北海道・花咲港。10月上旬の主な漁場は花咲港東北東沖の410~550カイリ。花咲港南東沖250~260カイリ付近にも散発的に漁場ができた。10~11日のしけ明け以降は花咲東南東250~花咲東410カイリが主漁場となった。船で1日半程度の場所で、多くの漁船が2~3晩操業している。
魚体は26~29センチ、体重80~110グラムが主体で、短めだがある程度の脂がのっており味は良い。昨年は見られた25センチ以下70グラム以下の混じりも少ない。
今後の漁場は花咲港から1日程度の場所に移る見込みだが、沿岸に来遊するサンマは極めて少なく、公海が主漁場になる。また、漁期遅くに来遊する沖合は分布が昨年より少なく、漁期全体の合計分布量は昨年並みで、資源そのものは依然低調であることに注意が必要である。
(みなと新聞取材)