6月の全国主要港での生鮮マイワシの水揚量(13日までの速報値)は前年同期に比べ14%多い1万181トンで、平均キロ単価は75円となった。5月は前年同月比56%減の1万8026トンと伸び悩み、キロ100円と高騰していたが、やや落ち着きをみせている。
5月は、この時期の主力となる常磐海域が低迷した。一方、ロシア主張排他的経済水域での漁獲が始まった。水温上昇で魚群の北上が早まった、あるいは常磐以南への南下が少なかったと考えられた。
3~4月に70円台だったキロ単価は、5月に高騰。世界的な魚粉価格高騰とサバ類の不漁で、加工用の原料が不足したため。輸出用も原料不足したもよう。
一方で6月は、常磐から北側で水揚げが改善。中心となった青森・八戸は前年同期比184倍となる5951トン、宮城・石巻は44%増の2056トン、千葉・銚子は4%増の522トンを揚げた。
漁獲改善後、同単価は低下傾向。6月上旬(10日まで)は全国平均86円、八戸64円、石巻94円。中旬(11~13日)は全国平均60円、八戸60円、石巻69円となっている。
(みなと新聞取材)