5月の全国主要港における生鮮マアジ水揚量(速報値)は前年同月比26%減の6924トン、平均浜値は26%安のキロ197円だった。
主要港の上位は4月から変わらず長崎県。松浦は前月比51%増の2720トン、長崎は同52%増の1743トンだった。前月3位の唐津(佐賀)は499トンで52%減り、銚子(千葉)が約15倍となる682トンで好漁に転じた。海洋熱波による水温上昇と常磐海域のマイワシ・サバ類が不漁でマアジ狙いになったことが要因と推察される。
主な漁場・漁法は対馬海域と東シナ海中・南部海域の大中型や中小型巻網。体長は前年、今年ともに東シナ海中・南部方がやや大きい。前年との比較では、ロットごとでばらつくものの今年の方が小さい可能性もある。
夏まで旬の続くマアジで、脂のりが徐々に良くなっている。水産研究・教育機構の4~9月予報で主漁場の東シナ海は「沖合、沿岸とも前年・平年を下回る」とされたが、4月の水揚げは前年を上回り、5月は速報値でほぼ同数。今後も順調な水揚げが続きそうだ。
(みなと新聞取材)