4月の全国主要港での生鮮マイワシの水揚量(18日までの速報値)は前年同期比83%多い4万8211トンだった。2017年2月~22年10月にキロ63~31円で推移していた同平均キロ単価は84円。高値は、フィッシュミールの高騰やサバ不漁による加工原料需要などによるのではないか。
同期間の水揚量最多は太平洋岸で巻網を主力とする千葉・銚子の2万1845トン(前年同期比35%増)、2位は日本海で巻網を主とする鳥取・境港の1万871トン(同7・5倍)。この直前、3月のデータによると、魚体の中心サイズは太平洋側で16~17センチ、山陰で17~18センチとともに小型だった。
水産研究・教育機構によると今春~夏の日本近海ではマイワシの来遊が前年並み~下回る海域が多い予想だが、1日の漁獲は前年を上回っている。太平洋側と山陰ではサバ類の水揚量が前年を下回っているため、マイワシへの漁獲努力量が前年より上回った可能性がある。
今後についても、太平洋側はマサバが海洋熱波の影響などで期待できず、その分マイワシが狙われて上乗せとなる可能性がある。
(みなと新聞取材)