11月の全国主要港における生鮮サンマ水揚量は前年同月比22%増の7708トンだった。10月23日以降にオホーツク海の北海道知床半島西沖に漁場ができた。この時期は太平洋側よりも漁獲が増える傾向にあり、許可を持つ船はオホーツク海で操業し、花咲港(北海道)へ水揚げする。同港の水揚げは前年同月比39%増、前月比32%増の4533トンだった。
オホーツク海の棒受網の漁場は、中旬が知床半島西沖、中旬~下旬は羅臼沖だった。中旬にかけ、網走港(同)へのサンマ大量来遊も見られた。太平洋側では道東沿岸から三陸沿岸にかけて漁場が形成され、三陸沖の公海が主漁場だった昨年より漁場が近づいた。
魚体は三陸海域で80~110グラム、道東とオホーツク海では30~80グラム台が主体だったが、オホーツク海では太った個体も見られた。
12月上旬で多くが操業を終え、中旬まで残った数隻もしけで漁獲はなかった。今期のサンマ漁は見込みより0歳魚の混じりが多かった。漁獲主体となる1歳魚として来年の来遊に期待大だが、全体の漁獲量が少なく予測は難しい。
(みなと新聞取材)