全国主要漁港における生鮮釣カツオの11月水揚量は、前年同月比45%減の692トンだった。鹿児島、房州勝浦(千葉)、気仙沼(宮城)で水揚げがあった。気仙沼からごく近い三陸沿岸が漁場となった。
気仙沼は4~5キロ台の特大、3キロ台の大を主体に、11月は約170トンを水揚げした。同港でのサイズ組成について、例年の戻りカツオよりやや大きめだった。伊豆諸島周辺でも漁獲があり、房州勝浦に水揚げがあった。伊豆周辺から東北の操業は例年通り11月下旬には終了した。
今年夏~秋の生鮮カツオ漁は、8月が過去5年平均より3%少ない4502トン、9月が10%少ない3850トンだった。9月は一時、東北海域の海水温が高く北上してきたカツオが減り、漁獲量が減ったとみられる。10月に入ると親潮が北海道から南下し東北沿岸に差し込んだことで、三陸周辺がちょうど潮目になって好漁場が形成された。10月は過去5年平均より約2・2倍となる4871トンを記録。
12月以降は近海竿釣船がドック入りし来年に備える時期。全国的に生鮮カツオの水揚げが減る時期だが7日時点では鹿児島で少量続いている。
(みなと新聞取材)