10月の全国主要港の生鮮スルメイカ水揚量は前年同月比11%増の2759トンとなった。ただ、1~10月累計では前年同期比28%減の9939トンにとどまり、歴史的不漁が続く。
10月単月の全国主要港の平均浜値は前年同月比4・5%高のキロ1037円だった。数量がまとまらず、高値水準が続いている。
11月1~15日の全国主要港の水揚量(速報値)は前年同期比19%減の510トンだった。主要港別では、青森県八戸が60%減の90トン、岩手県宮古が15%減の143トン、宮城県石巻が2・6倍の131トンとなった。9月以降、沖合底引網が漁獲の主体となっている。夏季以降、水温が日本海・太平洋三陸から道東含めてかなり高く、釣物は全般的に極めて低調である。表面水温の高水温の影響で、獲れるのは海底に潜ったイカを狙って漁獲できる底引網である。
太平洋スルメイカ中短期漁況予報によると、11月の来遊量について、道東太平洋海域や津軽海峡―道南太平洋海域、常磐―三陸海域では前年並み、根室海峡―オホーツク海域では前年を下回る。
(みなと新聞取材)