全国主要漁港の生鮮マサバ等(ゴマサバとの合算で「サバ類」とする港も含む)の10月中旬~11月上旬(8日まで)の水揚量速報値は、前年同期比12%減の1万3192トンとなった。水揚げの中心は巻網を用いる銚子(千葉)、石巻(宮城)、松浦(長崎)、長崎と境港(鳥取)。石巻では底引物も多い。
銚子はサバ類を前年同期の3・1倍となる4067トンを揚げた。銚子市漁協によると「(不漁だった)昨年より常磐のサバ漁場が早くできた」。10月にマイワシを狙った巻網船が常磐に移る場合もあるもよう。11月の中心サイズは100~150グラムと小さい。
石巻は9%増の2874トン。銚子や石巻など太平洋側についての国の予報では、今後数カ月、マサバは低調だった前年並みでゴマサバも量が少ない見立てだ。
松浦は3915トンを揚げたが、ゴマサバが多く、マサバ単体では1273トン(前年同期比63%減)。10月の魚体サイズは200グラム台中盤中心だった。松浦をはじめ、対馬暖流域・日本海への今後数カ月の来遊は、東シナ海のマサバが前年・平年並みで、日本海のマサバが前年並み・平年を上回る見込み。ゴマサバの量は少なそうだ。
(みなと新聞取材)