7月の全国主要港での生鮮マアジの水揚量(27日までの速報値)は前年同期比39%少ない2671トンだった。同平均キロ単価は同52%高の363円。主漁場の東シナ海で漁獲がまとまらない。
同期間の水揚げ最多は東シナ海などで巻網を主力とする松浦(長崎県)と長崎だったが、水揚量と同単価は、松浦で1017トン(前年同期比46%減)、339円(41%高)、長崎で911トン(40%減)、406円(2倍)。7月上旬(10日まで)に休漁に天候不順が重なっただけでなく、「中旬の操業再開後も出漁しても大中型巻網の漁場に魚影が見当たらない」(関係者)。
両港以外に大中型巻網船が入港する唐津(佐賀県)と福岡を合わせても、1尾120グラム超が3割にとどまるなど魚体も小さい。4港大中型巻の今月の合計水揚げは過去最低の見込みだ。
漁期前の資源データを基にした水産研究・教育機構によると、松浦、長崎で揚がる対馬暖流系のマアジの資源状態は健全で、3月時点の予報では9月までの東シナ海への来遊は前年・平年並み、日本海への来遊は前年並み・平年未満とみていた。
(みなと新聞取材)