生鮮マアジの6月水揚量は前年同月比42%減の4129トンだった。長崎や松浦(長崎県)を中心に唐津(佐賀県)や浜田(島根県)で水揚げがあった一方、前年6月は861トンを記録した境港(鳥取県)が82トンと激減した。
6月の水揚量は、長崎が前年同月比9%減の2191トン、松浦が32%減の1065トン、唐津が76%減の169トン、浜田が56%増の220トンだった。7月は5日時点では各地とも水揚げはまとまっていない。1~6月の全国累計水揚量は、前年同期比34%減の3万1467トンだった。
松浦に水揚げされたアジ類の中心サイズは1尾70~150グラム。地元卸によると、脂質は5月と比べ落ちたが、全国的な原料不足で加工業者からの引き合いが強く、高値で取引されたという。唐津は鮮魚向けの1尾150グラム以上は9トンにとどまった。産地関係者によると、唐津でも鮮魚向けを含む全体の単価は高値だった。
鳥取県水産試験場によると、境港には島根県の中型巻網が多く水揚げする。今年は山陰の隠岐周辺海域ではマアジは低調で、マサバを中心に漁獲。近年は秋の水揚げが少ないため、担当者は「境港でのマアジ水揚量は5、6月に伸び悩んだ場合、今後積み上げるのは難しいだろう」と話す。
(みなと新聞取材)