全国主要漁港における生鮮釣カツオの5月水揚量は前年同月比19%減となる3075トンだった。6月1~10日の累計水揚量も前年同期比51%減の786トン。
千葉・房州勝浦、鹿児島、宮城・気仙沼が水揚げの中心だが、5月下旬からビンナガが好調。特に気仙沼と房州勝浦ではビンナガ主体が続き、カツオ漁が伸び悩んだ。
ただし、ビンナガ漁も6月末にはカツオに切り替わる予想。気仙沼は6月上旬からカツオの漁獲が増えている。鹿児島では5月時点からカツオ漁が主体に。6月上旬は前年の43トンから約6倍の261トン。南西諸島や九州周辺で安定した漁獲がある。
この他、全国の主要な漁場は例年通り高知沖や和歌山沖、伊豆諸島周辺。前年6月は例外的に大きい魚体が目立ったが、サイズ組成も今年は例年並み。
戻りガツオについては、秋に南下する群れの来遊が確認できるため期待できる。また、東北沖沿岸は黒潮続流が北上しており、水温が例年より高い。同魚種は暖水を好むため、今年の秋漁は沿岸が多くなる予想。
(みなと新聞取材)